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松田 誠; 長 明彦; 阿部 信市; 石崎 暢洋; 田山 豪一; 仲野谷 孝充; 株本 裕史; 中村 暢彦; 沓掛 健一; 乙川 義憲; et al.
Proceedings of 12th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.357 - 360, 2015/09
原子力機構-東海タンデム加速器施設における2014年度の加速器の運転・開発状況およびビーム利用開発について報告する。2014年度の加速器の運転日数は156日であり、最高運転電圧は18MVで8日間の利用があった。利用されたイオン種は15元素(19核種)である。高電圧端子内イオン源からのビーム利用は30%であり、原子あたり3.5MeVのエネルギーでC分子イオンの利用があった。近年、需要の増えた非密封RIや核燃料を標的とした実験に対応するため、これらの標的を扱える照射室(第2照射室)を新たに整備した。2014年11月にビーム試験を実施し、2015年2月より実験利用が開始された。現在RI標的の利用が可能であり、今後、核燃料標的に拡大する予定である。東海タンデム加速器では高電圧端子内機器への電力供給のために地上電位にある40HPおよび30HPのモーター出力を動力伝達用アクリルシャフトを介して端子内の10kVAおよび15kVAの発電機を駆動している。このシャフトの軸受マウント部を改良しベアリング寿命を大幅に伸ばすことに成功した。大型静電加速器としての特徴を活かすべくビーム開発を実施しているところである。
松田 誠; 長 明彦; 阿部 信市; 石崎 暢洋; 田山 豪一; 仲野谷 孝充; 株本 裕史; 中村 暢彦; 沓掛 健一; 乙川 義憲; et al.
Proceedings of 11th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.410 - 413, 2014/10
原子力機構-東海タンデム加速器施設における2013年度の加速器の運転・開発状況およびビーム利用開発について報告する。2013年度の加速器の運転は、7/1610/6および1/163/2の2度の定期整備期間を除いて実施され、運転日数は154日であった。最高運転電圧は17.5MVで14日間の利用があった。近年は分子イオン加速のために低い電圧での利用も増え、3.5MVでの加速も実施された。利用されたイオン種は15元素(19核種)である。高電圧端子内イオン源からのビーム利用は33%であった。加速器運転の省力化・効率化のために、光学計算による光学パラメータの自動設定やスケーリング則による設定の技術開発を行っている。その過程で既存の光学要素が計算に全く合わない部分があることが判明した。原因は磁気ステアラーや、磁気四重極レンズの極性やその並びがビームラインごとに異なっていたり、中にはでたらめに配線されているものがあった。これらを修正したところ計算値との整合性を改善することができた。今後、精度を高めるべく開発を継続していく。主な整備事項として、端子電圧を制御するSLITコントロールの不調や、大型偏向電磁石の磁場制御のためのNMRの経年劣化による動作不良、高電圧端子内発電機の増速ギアボックスのオイル漏れが発生した。加速器建家においては老朽化した、高圧受変電設備の更新やエレベータ制御機器の更新が実施された。大型静電加速器としての特徴を活かすべくビーム開発を実施しているところである。
山本 博之; 斉藤 健
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 206(1-4), p.42 - 46, 2003/05
被引用回数:14 パーセンタイル:66.94(Instruments & Instrumentation)分子イオンを固体表面に照射すると1A/cm程度の電流密度においても単原子イオンを照射した場合に比べてクラスター生成効率が非常に高くなることが従来までのわれわれの成果により明らかとなっている。本研究においてはこの現象を応用し、CF等の分子イオンをSi(100),B等の表面に照射することによりSiC,BC等の二成分クラスターの生成に成功した。得られたクラスターの中でも、SiCについてはいずれの原子数からなるクラスターについてもC原子を2個以上含むものはほとんど観測されなかった。これはC原子が2個以上クラスター内に含まれる場合、その構造が大きく歪むためと考えられる。一方BCではこのような傾向は見られずほぼ任意の組成比でクラスターが得られた。以上の結果からクラスター生成において構造の安定性が大きく影響することを明らかにした。
山本 博之; 斉藤 健; 朝岡 秀人
Journal of Trace and Microprobe Techniques, 19(4), p.571 - 579, 2001/11
被引用回数:4 パーセンタイル:14.99(Chemistry, Analytical)二次イオン質量分析法(SIMS)においてはO,Ar等の一次イオンが励起源として用いられることが多い。本研究においては比較的大型の分子イオンであるSF照射によって顕著に二次イオン放出が促進される結果を報告した。一般的に一次イオンの電流密度が非常に高い(1mA/cm程度以上)場合、スパッタ効率が非線形に増加することが良く知られている。これに対し本研究では、分子イオンを用いることにより1A/cm程度の低電流密度においてもイオンの放出が顕著となることを見いだした。SFをBeに照射した場合、得られるBeの二次イオン強度はAr照射の7~8倍、Xe照射の2倍程度であった。なお、分子イオン照射の特徴として、クラスターイオン(Be)の放出量が非常に多くなることも明らかとなった。Beを例にとると、SF照射により得られるクラスターはArの200倍以上となる。これらの結果は分子イオンの衝突により、原子イオンよりも広い励起領域が表面に生成したためと考えられる。
山本 博之; 斉藤 健; 朝岡 秀人
Applied Surface Science, 178(1-4), p.127 - 133, 2001/07
被引用回数:5 パーセンタイル:32.77(Chemistry, Physical)分子イオンを固体表面に照射した場合、原子イオンに比べてはるかに低い照射密度において顕著なクラスター放出がみられる。本研究においては、種々のイオンをSi表面に照射し、放出された粒子の質量を分析することにより照射イオン種とクラスター生成効率との関係について検討した。この結果、分子イオンを一定速度で照射した場合、SFはSFに比べて最大100倍程度のクラスター強度となるのに対し、原子イオンでこれらと同程度の質量であるXeとArの場合はクラスター強度の差はこれほど顕著とはならなかった。これはクラスター生成において照射イオンの質量よりもその径が大きく影響するためと考えられる。
山本 博之
放射線化学, 2001(71), p.17 - 21, 2001/03
「放射線」であるイオンビームを固体表面に照射した場合、その照射条件(放射線の質)によって表面における励起形状が大きく変化すると同時に生じる現象も変化する。本稿では、分子イオン照射により表面励起の形状を変化させ、通常の原子イオン照射に比べ極めて顕著なSiクラスター生成を見いだした著者らの研究成果を中心に紹介した。特にイオン照射種,照射エネルギーとクラスター生成との関係,表面励起領域の変化,放出イオンの運動エネルギー分布から考えられるクラスターの生成過程などについて放射線と物質との相互作用の視点から解説した。なお本稿は日本放射線化学会からの依頼稿である。
山本 博之; 朝岡 秀人
Applied Surface Science, 169-170, p.305 - 309, 2001/01
被引用回数:30 パーセンタイル:78.95(Chemistry, Physical)クラスターを生成する上では、分子イオン照射は有効な手法であることが我々の現在までの研究により明らかとなっている。本法は特に、レーザーアブレーション等の従来法では生成困難な、多元素からなるクラスターの生成に特に有効と考えられる。本研究ではこの手法を応用し、CH,CF等の分子イオンをSiに照射し、Si-C二元クラスターの生成を試みた。CH照射の場合(4keV,1A/cm)、生成するクラスターはSiクラスターにC原子が1個付加したSiCのものが最も顕著に観測された。また、SiCの化学量論比に相当するSiC(n=m)のクラスター強度は他のものに比べて低く、イオン照射によるクラスター生成において化学的安定性が支配的要因とはならないことを明らかにした。
山本 博之; 江坂 文孝; 朝岡 秀人
Proceedings of 12th International Conference on Secondary Ion Mass Spectrometry (SIMS 12), p.295 - 298, 2000/00
数mA/cm以上の高電流密度のイオンが表面に衝突した場合、励起された原子の一部が2~3個以上の原子からなるクラスターとして表面を離脱する。本研究では、SF等の分子イオンを用い、1A/cm程度の低電流密度においてC~Cクラスターを得た。これらの質量及び運動エネルギー分布を測定し、単原子イオン照射の結果との比較から、分子イオン照射の効果及びCクラスターの脱離機構について検討した。この結果、(1)クラスターイオン強度はSFXeArとなり、照射イオンの径と相関のあること、(2)いずれの照射イオンにおいてもCの強度が非常に低く、C,Cの強度が相対的に高いこと、(3)正イオンCはほとんど観測されないことを見いだした。さらに、各クラスターイオンの運動エネルギー分布から、表面を脱離した原子は再結合-分解等の過程を経て観測されることが示唆された。
山本 博之; 馬場 祐治
Surface Science, 433-435, p.890 - 895, 1999/00
被引用回数:4 パーセンタイル:28.67(Chemistry, Physical)数mA/cm以上の電流密度のイオンが表面に衝突した場合、励起された原子の一部はクラスターとして表面を離脱する。本研究では、1A/cm程度の電流密度においてSF等の分子イオンをSi(100)に照射し、Si(n≦8)クラスターを得た。これに対しXe等の単原子イオン照射では、顕著なクラスター生成は認められない。これらの結果から、分子イオン照射においてはイオンの径に応じた極めて高密度の励起領域が表面に形成されるためにクラスターの生成が促進されるものと考えられる。さらに、得られたクラスターイオンの運動エネルギー分布から、分子イオン照射に伴うSiクラスターの脱離過程について検討した結果、Si原子はいったん個々の単原子として表面を離脱した後、再結合-分解の過程を経て観測されることが示唆された。
山本 博之; 馬場 祐治; 佐々木 貞吉
Japanese Journal of Applied Physics, Part 1, 37(9A), p.5008 - 5010, 1998/09
被引用回数:1 パーセンタイル:7.29(Physics, Applied)数eVから数十eVの粒子線と固体表面との相互作用は、このエネルギー領域に化学結合エネルギーやスパッタリングしきい値など種々の重要なパラメータを含むために極めて興味深い。本研究では2~200eVのSF,BFなどの分子イオンをCu(III)表面に照射し、散乱したイオンの質量と運動エネルギーを同時に測定することにより、散乱に伴う分子イオンの解離のしきい値及び散乱過程に関する検討を行った。SFを照射した場合、15eV以上の照射エネルギーでSF,Fのフラグメントイオンが観測され、SFの散乱に伴う解離のしきい値が152eVであることを明らかにした。また50eV以上では解離したSFが観測され、照射エネルギーの増加に伴う解離イオン種の変化を明らかにした。BF照射においても同様の傾向が確認された。
山本 博之; 馬場 祐治
Applied Physics Letters, 72(19), p.2406 - 2408, 1998/05
被引用回数:9 パーセンタイル:43.02(Physics, Applied)数mA/cm以上の高電流密度のイオンが表面に衝突した場合、励起された原子の一部が2~3個以上の原子からなるクラスターとして表面を離脱する。本研究では、SF等の分子イオン(4keV)を用い、1A/cm程度の電流密度においてSi~Siまでのクラスターを得た。これは、SFが6原子で構成されることから、単原子イオン照射の場合と異なり、分子イオンの径に応じて局所的に極めて高密度の励起領域が表面に形成されるためと考えられる。また、各種分子イオン、単原子イオンの照射結果から、分子イオンの径とクラスター強度に相関のあることを明らかにした。さらに、得られたクラスターイオンの運動エネルギー分布から、Si原子はいったん個々の単原子として表面を離脱した後、これらの再結合によりクラスターとなる可能性を示唆した。
齋藤 勇一; 水橋 清; 酒井 卓郎; 神谷 富裕; 田島 訓
F-113-'98/NIES, p.101 - 104, 1998/00
3MVタンデム加速器を用いてクラスタービームをMeVエネルギー、nA以上の電流で照射・注入実験に供給するための技術開発を行っている。新たにCu、Al、AlOの生成及び加速に成功し、計8種類の分子・クラスタービームが入手可能となった。また、分子・クラスターイオンの構造をクーロン爆発を利用して解析するための予備的実験を行った。
鳴海 一雅; 中嶋 薫*; 木村 健二*; 万波 通彦*; 齋藤 勇一; 山本 春也; 青木 康; 楢本 洋
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 135, p.77 - 81, 1998/00
被引用回数:38 パーセンタイル:92.28(Instruments & Instrumentation)高速クラスターイオンを固体に照射すると、非常に狭い領域に高密度の物質及びエネルギーを付与できるため、単原子イオンを照射する場合とは異なった効果が期待される。薄膜が2-17g/cmの炭素薄膜を透過した0.8MeV/atomのB,B,Bイオンのエネルギースペクトルを半導体検出器で測定し、2つのクラスター照射効果を観測した。まず、クラスターを構成する原子1個当たりの平均のエネルギー損失と0.8MeVのBイオンのエネルギー損失との薄膜依存は、薄い膜厚で1より大きくなり、膜厚が厚くなると1に近づくことがわかった。このことは、クラスターに対する阻止能が単原子イオンに対する阻止能を単に積算したものではないことを示している。また、測定に用いた半導体検出器の出力において、パルス波高欠損が観測された。これは、クラスターの持つ高いLETによって半導体中に高密度の電子・正孔プラズマが生成されたため、単原子イオンの場合よりも電子・正孔対の再結合の確率が高くなり、見かけの出力が小さくなったことによる。
山本 博之; 馬場 祐治; 佐々木 貞吉
JAERI-Conf 97-003, p.340 - 344, 1997/03
本発表では、分子イオンの散乱に伴う解離のしきい値を求めることを目的とし、5200eVのSiF,SiFイオンをCu(100)表面に照射し、散乱イオンの質量を種々の照射エネルギーで測定した結果を報告する。この結果、ある一定以上のエネルギーで照射イオンのフラグメントが散乱イオンとして観測されることから、SiF,SiFの散乱に伴う解離のしきい値はそれぞれ302eV、402eVであることを明らかとした。さらに、本研究において用いた低エネルギーイオン照射装置試作の経緯およびその性能に関する具体的評価も含めた紹介についても併せて行う。
齋藤 勇一; 水橋 清; 田島 訓
第9回タンデム加速器及びその周辺技術の研究会報告集, 0, p.100 - 102, 1996/00
MeVエネルギーの分子・クラスターイオンは、近接効果による物質中での飛程の変化の研究や注入による材料改質などへの応用が期待されている。我々は3MVタンデム加速器を用いてこれらのイオンの加速技術の開発を行っており、カーボン及びシリコンについてはクラスターサイズNがそれぞれN=8、N=4までのイオンを6MeVでnA以上の電流で得ている。今回、ホウ素についてもN=4までのイオンの加速に成功した。また、カーボンについて、荷電変換ガスで壊れたあとのイオンを質量分析することにより、その構造を考察した。
山本 博之; 馬場 祐治; 佐々木 貞吉
表面科学, 17(8), p.436 - 439, 1996/00
試作した低エネルギーイオン照射装置を用い、5~200eVのSiF、SiF分子イオンをCu(100)表面に照射し、散乱した各イオン(散乱角77°)の質量およびエネルギー分布を同時に測定することによって、散乱過程および照射された分子イオンの散乱に伴う解離のしきい値を明らかにした。この結果、SiF、SiF分子イオンの散乱に伴う解離のしきい値はそれぞれ302eV、402eVであった。これらの値についてimpulsive collision modelを用いた解析を行った結果、分子イオンの解離が振動励起を介していることが示唆された。
田島 訓; 高田 功; 水橋 清; 宇野 定則; 大越 清紀; 中嶋 佳則; 齋藤 勇一; 石井 保行
第4回TIARA研究発表会要旨集, p.66 - 67, 1995/06
TIARA静電加速器では各加速器について、新ビーム開発や実験者に安定なビームを供給するための技術開発を進めている。タンデム加速器ではこれまで難しいとされていた分子イオンの加速試験を行い、実験に利用できる強度のビームを得ることができた。シングルエンド加速器では核共鳴反応を利用したビームエネルギーの測定実験を開始し、エネルギーの絶対校正にこの方法が有効であることを確認した。イオン注入装置ではスキャナーを使用して照射サンプルに均一に照射するための基礎データを取得した。
富田 純平; 富田 涼平; 鈴木 大輔; 安田 健一郎; 宮本 ユタカ
no journal, ,
保障措置環境試料や地球化学試料の分析では、極微量のウラン(U)やプルトニウム(Pu)を測定する。ICP-MSによる測定では、測定試料中に不純物元素が多量に存在すると、それらがアルゴンや酸素と結合して測定目的の同位体と同質量の分子イオンを形成し、正確な同位体比測定を妨害する。本研究では、正確な保障措置環境試料分析を目的として、MC-ICP-MSを用いた正確な極微量U及びPu同位体比測定に影響を及ぼす分子イオンの同定及びその影響の定量的評価を行った。U同位体については、質量数233でIr、質量数234, 235及び236でPtによる顕著なスペクトル干渉が確認された。これらは、主にIrAr, PtAr, PtAr及びPtArによると考えられる。仮に1 ppbの天然U(IRMM184, U/U: 5.3110)を含む溶液中にPtが0.4ppb含まれているとすると、分子イオンの妨害により約2倍高いU/U値になると概算される。一方、Pu同位体については、質量数244でPb(PbAr)によるスペクトル干渉が確認されたが、その他の元素に由来する明瞭な干渉は確認されなかった。